影裏(映画)の公式無料動画配信をフル視聴する方法！綾野剛・松田龍平らキャスト情報やあらすじ感想評価も！

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＜あらすじ①＞

今野秋一（綾野剛）は、医薬を扱う会社に勤めており、埼玉から子会社への出向を命じられて、岩手へやって来た。

引っ込み思案の性格の今野は、友だちもなかなか出来ず、ただ黙々と働いてひとりベランダの花に水をやる毎日を送っていた。ある日、今野は同僚がひとりで煙草を吸っているところへ出くわす。世間話を交わしたその相手は、日浅典博（松田龍平）という男だった。

二人は年が同じということもあり、社内で会うと度々話をするようになっていく。やがて、日浅は今野を遊びに誘うようになり、一緒にお酒を飲んだり、釣りに行ったりする仲となる。月日と共に二人は親交を深めていった。

そんな飄々とした日浅に、今野はただ魅せられていくのだった。ある日、いつものように今野が出勤して、日浅の部署へ行くと、顔見知りの従業員から日浅が辞めたことを聞かされる。

自分に何も言わずに、突然会社を辞めてしまった日浅に驚いた今野は自問する。自分は日浅という人間をどれだけ知っていたのだろうか……。

今野は、日浅のことを調べるうちに知らなかった本当の日浅という人間を見つけていく……。

＜あらすじ②＞

2009年夏、医薬品を扱う会社で営業の仕事をしている今野秋一はひと月前にこの盛岡へ出向してきたばかりでした。まだ職場にも地域にも慣れていない今野に声を掛けてきたのは、同じ会社の物流課で働く日浅典博でした。

珍しい銘柄のタバコを吸っている日浅は今野と同じ年で、二人はよく会話をするようになっていきます。ある日突然、今野の住むアパートに日浅が日本酒の一升瓶を持って訪ねてきました。お互い酒が好きで、夜遅くまで飲んでいるうちに寝てしまった二人でした。

泊まっていけばと言う今野に、日浅は帰ると言い、運転代行を呼ぶから携帯電話を貸してくれと頼みます。日浅は自前の携帯電話を持っていないのです。

帰り際、今度釣り行こと日浅は誘い連絡は会社で顔を合わせたときにと告げました。ほどなくして二人は一緒に釣りに行くようになります。慣れない今野に代わって餌を針につけてあげる日浅でした。

ビギナーズラックで大きなニジマスを釣り上げる今野でしたが、うまく取り上げることができず逃げられてしまいます。どうして珍しいニジマスがここにいたのか、今野は帰ったら調べてみると言いますが、日浅が知らないままでいるのも悪くないとつぶやいたので調べるのはやめようと思うのでした。

職場での日浅はパートの女性たちから段ボール課長と呼ばれていました。段ボールをたたむのが人一倍早いからです。

夏の盛岡は、さんさ祭り一色で今野たちの職場でも皆踊りの練習に余念がありません。そんな中、今野と日浅は釣りだけでなく、映画を観に行ったりジャズ喫茶に行ったりどんどん仲良くなっていきました。

＜感想①＞

沼田真佑氏のデビュー作であり、第157回芥川賞を受賞作の映画化。原作の方は未読でしたので、内容は映画を観るまで全く知りませんでした。

映画は主役が綾野剛氏、松田龍平氏と、人気も実力もある俳優を起用しており、二人とも個人的に好きな俳優だったのでかなり期待をして観ました。物語は少し暗めの始まり方で、雰囲気が良くてすぐに引き込まれました。

本作では、主人公の秋一（綾野）の繊細で色気を、頻繁に強く押し出している印象を受けました。秋一の性格が、物静かで暗いのですが、演技に説得力があり、また演じた綾野氏自身の魅力も良く引き出されており、終わるまで全く退屈しませんでした。

脇の登場人物たちも、それぞれに良い味わいを出しており、監督の大友啓史氏の力量を感じられました。物語の締め方は、視聴者の好みに寄ると思いますが、個人的には「彼」がどうなったのか明確にして欲しかったです。

総評は、「演技力の高さに安心して見ることができる映画」でした。

＜感想②＞

ミステリーとは言うが、あまりそういう所に力を入れてなく、どちらかと言えばヒューマンドラマ系でした。前情報なしで見たんだが、なんとなくそっち系の匂いがするなと思ったらやっぱそっち系だった。

でもそれが判明する場面がいきなりだったからびっくりしました。画作りと役者さんの演技が素晴らしく、表現の機微で登場人物の心の動きや関係性の変化を上手く表していて、とても文学的な印象を受けました。

岩手県盛岡を舞台にした自然の素晴らしさ、祭りの華やかさの映像に魅了されました。前半、二人が出会いなんだか楽しげなデート風景にマスクの下でニヤニヤしちゃうような展開が後半は一転して不穏な空気に今まで知らなかった親友の影の部分どこまでも彼を信じたい気持ちが切なくて悲しかったです。

松田龍平さんと綾野剛さんのキャスティングも良かったです。終始いい具合の緊張感、不穏な空気が漂っていて目が離せなかったです。人間って本当に色々な顔を持っていると実感しました。